濤声(とうせい)


ここに額装された作品の拡大画像があります。
荒々しくうねる紫色の空と海。右から出っ張った岩に寄せる波。激しく波しぶきが散る一瞬です。

1993年  F15 (652mm x 530mm)

 俳句をタイトルにする以前、このような波の絵ばかり描いていたことがある。波や岩には決まった形がなく、自由に描けたからである。
 この作品はそんな波シリーズの最後の作品で、より形が曖昧になり、抽象的になりつつあるのが分かる。また、描き始めてから一週間前後で一気に仕上げてしまう描き方の走りでもあり、自分で気に入っている作品の一枚でもある。

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